アイアンのスコアライン(溝:グルーブ)は何の為についているか?皆さんは知っていますか?

単純に、溝に引っ掛けてバックスピンをキュキュッと掛ける為みたいな。

確かに時々ボールにスコアラインの引っかき傷が残ることがあるので、引っ掛けてスピンを掛けているのだろうという気になります。

間違ってはいないのですが、少しニュアンスが違う部分もあるし、ルール改定もあったことですし、今回はスコアラインについて書こうと思います。

実はアイアンの溝の主な目的は3つあります

アイアンのスコアライン
  • 水を切る為
  • 芝を切る為
  • スピンコントロール

基本的には全てスピンのコントロールをするためなのですが、溝で摩擦が起こりスピンが掛かるというよりも、どちらかと言うと、摩擦を減らさない為に工夫されてきたというのが正しい解釈です。

アイアンのクラブヘッドとゴルフボールの間に水が入り込むと摩擦が起こりにくく(車のスリップ状態)摩擦力が極端に減らされます。

その為、スコアラインにより水を逃がす役目をしています。

同じ理由で、ゴルフのショットに芝はつきものですが、これも間に挟まってスピン量を減らしてしまいます。

全体のスピンに関しては摩擦なので、増やすということではなく、こちらも減らさないように摩擦力を上げていると考えるほうがわかりやすいかと思います。

JGAが面白い検証をしていますので、興味のある方は一度ご覧になってみて下さい。かなり突っ込んだ検証をしているので面白いです。(っていうかここまでやるのかとびっくりしました。めちゃくちゃ長いですw)

スピン発生研究リポート

中間レポート (日本語・297KB) (英語・1.2MB)

セカンドレポート (日本語・533KB) (英語・1.7MB)

ラフからのショット (日本語・120KB) (英語・1470KB)

上記の様な詳細なレポートを見なくても分かるように、摩擦力の低減を食い止める為に、スコアラインはいかに重要かは分かって頂けると思います。

初心者の方等、あまりスコアラインのことを気にされない方もいますが、泥が挟まったままのアイアンなどは、かなりスピン量が落ちることがあるので、しっかりと溝の掃除をすることをおすすめします。

プロゴルファーに関しては、ウェッジなど使用頻度の高いクラブは消耗品と考え、年に何回も変えるのが普通になっています。余談ですが、一度どれくらいの頻度で交換するのかツアープロに聞いたことがあるのですが、毎試合と言っていました。

そこまでするのは現実的ではありませんが、たまにはご自分のアイアンの溝をチェックして、すり減っているようなら、新しいものにするか、ゴルフショップで溝の手入れをしてもらいましょう。

ルール改定に関して

スコアラインは

2008年にR&Aにより【スコアラインについての新しいルール】が公表されました。

※R&Aとはゴルフ競技の世界的な総本山として知られるイギリス連合王国・スコットランド国・セント・アンドルーズに本部があるゴルフ組織

日本ではJGAが2010年に【2010年新しい溝の規則について】を発表しています。

  • 溝の横断面の総面積を溝のピッチ(幅+間隔)で除した値は 0.003 スクエアインチ/インチ(0.0762 mm²/mm)に制限される。
  • 溝の縁の鋭さは有効最小半径 0.010 インチ(0.254 mm)に制限する。この制限はロフト角 25度以上のクラブにだけ適用される。

新溝ルール2
新溝ルール1

アイアンのスコアラインはV溝とU溝があって、よりバックスピンがかかりやすいのはU溝ですが、上記のように25°以上のアイアンでは厳密に規格が決まっています。

この規約は、2014年1月1日からはトップアマの試合に関しても適用されることになりました。

我々アマチュアに関しては2024年までは利用できるようになっていますが、現状全てのゴルフメーカーが、新ルールのもとにクラブが作られていますので、特段意識しなくても大丈夫です。

各メーカーの対応状況

メーカーは新規性以降、もちろん新ルールに則った溝でクラブを開発してきているのですが、各社ルール適合範囲内ギリギリでかなりスピン量を増やす努力をしてきています。

FOURTEENフォーティーン
fourteenウェッジの溝
ルールギリギリの高精度な溝「新・台形スコアライン」その深さ、幅、感覚を最適化し、高い平面精度を誇る『鏡面ミーリング』をfw-スに施すことで安定した高スピン性能を実現
TITELISTボーケイ
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ミルドマシンによるグルーブ(溝)
ボーケイ・スピンミルドC-CウェッジはCNCマシンにより精密にグルーブ(溝)が削りだされています。特別な円形鋸がルール規定内で最適のドラフト・アングルとエッジ径を可能にし、安定した性能を発揮します。
マイクロ・エッジ
CNCマシンによりフェースの表面に刻まれた極小のエッジが、ボールにより良い回転を与えます。

これらの技術努力によって、スピンがかなり制限されると思っていたR&AやUSGAの思惑に反して、新ルール適合前に比べてもスピン量はあまり減らない結果となっています。

まとめると

アイアンのスコアラインというのは、いかにボールとフェースの間の摩擦を減らさないかのために設けられていることが分かっていただけたと思います。

新ルールによってスピンが効きにくくなるという現象が起こると思われていましたが、ルール範囲内でも、現状ほとんどスピン量は変わらないという結果になっているので、あまり意識する必要はないと思います。

余談ですが、フェース面をサンドペーパーのようにすると摩擦が極限まで高まることはわかると思いますが、もちろんこれはルール違反です。

しかし、アメリカではルール違反を前提にそんなウェッジも発売されています。(※現在は発売されているかは未定)

昔このウェッジをアメリカで購入してきたのですが、めちゃめちゃスピンが効いて笑ったことがあります。多分普通のゴルファーが思っている以上にスピンが効きまくります。ただ、一回打つとボールがザラザラになって使い物になりませんでしたがw

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